メニュー表示

2.デジカメの位置4.ディジタルはメインたりえるか


2004年6月7日、ふと思い立って中古のIXY DIGITAL 300a(以下イクシ)を購入しました。

それから1ヵ月半、約800コマの写真を撮ってみて、「デジカメもやるじゃないか」と感じています。


イクシのよさはバランスにあります。色がよく、使いやすく、程よくコンパクトで、信頼できる。


まず色については、日記サイトである「いるかホテル」(LINK)で公開しているものを見て戴くのが分かりやすいと思います。要するに気持ちいい色です。ただ、解像力はあまり褒められたものではありません。細かい草などが密集すると違和感を感じます。このあたりはどの要素を重視するかで評価が変わってくるでしょう。私は色重視なのと、人工物を撮る上ではあまり解像力不足による違和感は感じないので、特に大きな問題ではありません。

使いやすさについては、まず、露出補正とホワイトバランスのヒット率が高い。このあたりは慣れと露出についての経験によりますが、だいたい外すシーンは撮る前から分かりますから、その場合だけ補正すればいい。それにどちらも専用ボタンはないものの、ファンクション・ボタン(露出補正は1回、ホワイトバランスは2回)を押して、左右で設定、という方法をとり、画面をそれぞれの設定画面のままにしておけば左右ボタンだけで設定できますから、露出補正量を変えながら、ホワイトバランス設定を変更しながらの連続撮影も快適です。

露出に関しては、再生時にヒストグラムを表示できるのが大変に便利です。白飛びしているかとか、全体的に明るすぎるとか、周囲の明るさに影響されるLCD上での見た目に頼ることなく、確認することができます。

そして、シャッターを押す感覚がいい。半押しと全押しのクリック位置が分かりやすく、全押ししてからシャッターが切れるまでのラグも一定。レスポンスもいいので、どんどんシャッターを押してしまう感じです。

あと、バッテリも使いやすく、容量は少ない(再生しながらだと130コマ程度撮影可能)もののリチウムイオンなので継ぎ足し充電ができます。私の場合、130コマを一気に撮ることはないので、旅行にでも行かない限り問題は生じないでしょう。もし予備を買う場合でも、サードパーティーから2000円以下で発売されており、手頃です。

イクシの場合は再生時にヒストグラムを表示できますから、意図した露出になっているかはだいたい確認できます。また、再生時の拡大機能が私が今まで使っていたものとは比較できないくらいの倍率まで及ぶため、明らかなピンボケや手ブレはすぐにそれと分かり、撮影しなおすことができます。


サイズは最近のイクシほど小さくはないものの、ポケットに入れられますし、ネック・ストラップでぶらさげても苦痛にならないサイズと重さです。

信頼性は実は一番大切で、いくら操作性がよくて画質がよくても、使っていて不安になるようなカメラは使わなくなってしまいます。イクシはボディがステンレス製ということもあって、不安になるような軽さがありません。そして、マグネシウムのようなヤワな感じもない。また、レンズの沈胴もスムーズです。すなわち、使っていて「こんなんで大丈夫なのかな?」と思わせるようなところがない。使う上でカメラに気を取られず、撮影することだけに集中できる。


もちろん、美点だけでなく問題もあります。

メニューの反応がちょっと遅い場合があること。ボタンを押しているのに、即反応せず、一瞬遅れることがあるのです。

あとはボディにしてあるロゴやボタン説明のプリントがはがれやすいこと。ロゴは問題ないにしても、ボタン説明がはがれるのは困ります。

まあ、小さい問題ではないにしても、慣れることで気にならなくなることも確かではあります。


結局何が言いたいかというと、イクシは大変いいカメラである、ということです。今までは画質と操作性の両面においてデジカメを信用していませんでしたし、メインのカメラとして使おうという気もありませんでしたが、イクシなら使えます。フィルム・カメラの代替としてではなくて、露出の確実性や色のよさ(リバーサルも色はいいですが、スキャンすると台無しになります)という意味では、イクシの方にアドヴァンテージがあります。


そんなわけで、もうちょっと高画素で色がよくて、解像力もそこそこのデジカメが欲しいな、と思っているところです。ディジタル一眼レフはまだ過渡的な製品のような気がするし、それにしては高価にすぎるので、中古で4万円くらいでいいのがないかな、と探しているところです。

12台もあるフィルム・カメラのうち、どれかを売って買おうかな。


2004年7月18日