Nikon EM
中学の終わりだったか高校時代だったか、当時ニューヨークに住んでいた叔父さんからもらったカメラです。直接もらったのではなく、叔父さんのところを訪れた祖父母を介して。
当時はカメラに多少の興味はあったものの、露出の何たるかも分かっておらず何回か撮影しましたが特に感動もなく置いてありました。気になって劣化したモルトを取ったりはしたんですが、いつの間にか光線漏れという故障をかかえるようになり、それ以来、少なくとも5年くらいは置いたままになっていました。
それが、今年(2004年)に入ってから、EMの光線漏れはモルトを張り替えれば直る、と書いてあるサイトを発見し、なんだモルトを取ったから光線漏れしてるのか、というわけで自分で修理しました。モルトはヤフオクで落札しました。シートで買うと意外に高いので。
そのおかげで光線漏れは完治し、やっと実用することができるようになりました。
カメラとしては絞り優先AEのみのシンプルなものです。そのせいでシャッターダイヤルまわりは、画像のようにすごくすっきりとしています。とはいえ、ファインダー内でだいたいのシャッター速度が表示されますから、フィルム感度設定ダイヤルを使って露出補正をすることは可能で、そうするとリバーサルを通してもちゃんと撮影できます。
外装はプラスティックでチープですが、内部はがっしりとしたダイキャスト製なので、とことん安物という感じはしません。ただまあ、気軽に使うカメラであるとは思います。分割巻上げができるのがマニアックで、中折れ式の巻上げレバーとあいまって、使い勝手は悪くないですね。デザインはジウジアーロだということです。ただまあ、特に優れたものではないと思います。ペンタプリズムの鋭角的なデザインを全体に敷衍してくれればいいのにな。
問題はコンパクトすぎるのか、デザインのせいか、ホールディングがしにくく、ミラーショックも大きいことから、手ブレが少し心配です。シリーズEのコンパクトで軽量なレンズよりは、普通のわりと重めのレンズを付けた方が安定していいかも知れません。