すでに撮影に使って記事にもしていますが、Nikon 1 V1にライカスクリューマウントのレンズを取り付けるアダプターを買いました。
ニコン純正のFT1というマウントアダプター(Fマウントレンズ用)の存在は、V1を購入する際には知っていたと思います。ただ、AF駆動するにはレンズ内モーターを搭載したレンズが必要で、私はそれを持っていないのと、何よりアダプターとレンズを合わせると大きく重くなるため、V1の軽快さがスポイルされるのではないか、と考えていました。それに1万円台の前半とまあまあ高い。
V1の魅力は何より小さくて軽いことで、具体的にはボディと18.5mm F1.8の単焦点レンズを合わせても450g程度です。ライカスクリューマウントのレンズは、純正レンズよりは重いけれど小さいし、フランジバックも一眼レフ用レンズと比べると短いので、マウントアダプターを介して取り付けたとしても、そんなにかさばらず、楽しいんじゃないか、と考えたのが始まりです。
V1はいいカメラだし、手持ちのレンズを活用して、さらなる活躍の場を作りたい。まずは取り付けてどんな感じか試したいだけなので、そんなに高いマウントアダプターを買う気はありません。
あるとき、ギズモンのビューファインダーについて調べていてネットショップをのぞきに行ったら、ライカスクリューマウント用のアダプターが1,980円で販売されているのを見つけました。しかも送料無料。これはよさそうだ、と早速買ってみました。2026年3月29日に注文し、31日着。
案の定、ものすごいオーバーインフ。まあそれは想定内。お試しだから、それでいい。芋ネジ3本を緩めるとマウント座金がフリーになって回転させられるため、レンズの止まる位置を調整できるのが親切です。また芋ネジを外せばマウント座金も外れる構造なので、何かを挟んでフランジバックを調整することも可能でしょう。
早速撮影に使ってみた際の結果はこちらの記事で。CANON LENS 28mm F2.8を取り付けると135換算で75mmになり、何とか日常的に使える画角になります。50mmだと換算135mmとなり、私にはちょっと長すぎますね。
前出の記事にも書いたように、ピント合わせにひと苦労。接点のないマウントアダプタを付けると拡大できない仕様なので、ピントを大きく前後させて、最もくっきりと見える位置を探る必要があります。そして、それをしてもピントを外しているコマがわりとありました。遊びとしては面白いですが、効率的に撮影するのには向かないでしょうね。まあ、判っていたことではあります。
自動露出ができないのは、そんなに大きな問題ではないと思います。デジタルなので、撮ってみればわかります。露出計なしのフィルムカメラよりはずっと気楽です。撮ってみて調整すればいいだけです。ただまあ、テンポよく撮影するのは難しいかもしれません。
実用性については、はっきりと低いですが、手持ちのレンズが使えるのは楽しいです。中心部だけを使っているから、意外と高画質になるのかも、と思いましたが、とくにそういうわけでもないようですが、実際に撮影してみたところ、ちゃんと使えます。
意外と実用できるな、という印象を持ったので、フランジバックを調整するためにクリアファイルを切って挟んでみました。無限遠ぴったりとはいきませんが、ずいぶんと改善しました。また、違う焦点距離のレンズでも試してみたいと思います。
この流れで、手持ちのFマウントレンズも使ってみようと思い、ニコン純正のNikon 1用のFマウントアダプタであるFT1を買いました。大きく重くはなるけれど、手持ちのレンズを使えるのは楽しそうです。こちらはカメラのキタムラで13,000円といいお値段。3月31日に注文し、4月4日着。
モーターを内蔵していなくてもCPU内蔵レンズであればマニュアルフォーカスにおける拡大やフォーカスエイド、自動露出が可能になります。手持ちのレンズだと28mm F2.8D、50mm F1.4S、Nokton 58mm F1.4、Micro 60mm F2.8D、35-70mm F3.3-4.5Sが該当します。
一応、ひと通り取り付けて使ってみました。拡大できるのは便利ではありますが、EVF自体がそんなに高精細じゃないからか、ピント合わせは少しは楽になるとはいえ、不便なことに変わりはありません。また、フォーカスエイドの常として、そんなに信用できるものではありません。合焦を示す「●」が表示された近辺にピントのピークがあることは確かですが、「●」になったからピントが合っているわけではない。
そうなるとAFで使えるレンズを手に入れて使ってみたい、というのは誰もが考えることであり、私が今まではFT1を買わなかったもうひとつの理由でもあります。FT1を買うだけでは済まない。以前売却したAF-S VR Zoom-Nikkor 24-120mm f/3.5-5.6G IF-EDがあれば、という気持ちに一瞬なりましたが、24mmはNikon 1に取り付けると135換算で65mmとなり、動作確認用にはなるにしても実用的ではありません。
おそらく最も安いモーター内蔵のレンズは18-55mmという焦点距離域のものです。APS-Cサイズ一眼レフのエントリー機用のキットレンズとして多数販売されていたため、数も豊富で安い。VRのないもの、VR付き、沈胴式のもの、沈胴式でステッピングモーターになったもの、と5世代ほどあるようです。これは安いものだと5,000円ほどで手に入りますし、何より小さくて軽い。しかし、焦点距離域が48.6-148.5mmとなり、18.5mmに追加して必要かと考えると、ちょっと望遠側に寄りすぎています。
できれば135換算で35mmくらいの広角が欲しい。となると実焦点距離で12mmか13mmがあればいいことになります。単焦点レンズはあるりますが、今回の目的から外れるので、APS-Cサイズ用の一眼レフ向け広角ズームレンズで探すことにします。FT1を介したときに動作するか判らないし、動作しなくても文句は言えないサードパーティ製は避けて純正に限ると、下記3本が該当します。
1.AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR
2.AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G ED
3.AF-S DX Zoom-Nikkor 12-24mm f/4G IF-ED
ちなみに1は現行品です。
ステッピングモーターとFT1の組み合わせだと「ピント合わせをした後にカメラの半押しタイマーがオフになると再び半押しタイマーがオンになったときにピント位置が変わるため、撮影時にもう一度ピント合わせをしてください。」という注意書きがあります。ピント合わせをした後に半押しタイマーがオフになるまで何かすることはほとんどないし、そういうときはまたピント合わせをするだろうから問題はないと思います。AFで合わせた後にMFで微調整する人は気になる動作になるのかもしれませんね。
ちなみに中古での相場は1が2.5万円前後、2と3が2万円弱。うーん、どれも高い。1万円以内で何とかしたいんだけど、ちょっと難しそうです。
うーん、微妙だな、と思いながらも2と3について調べていると、3はニッコール千夜一夜物語に詳しい情報がありました。曰く「初めてのデジタル一眼専用レンズ」。Nikon D1の発売が1999年で、このレンズは2003年。ちょうどカメラを初めて買った頃で、Nikon D1の発売はリアルタイムで見ていました。当時も今も、私とは直接的な縁のないカメラではありますが、時代はデジタルなんだな、と思わせるインパクトのある機種でした。そして、2000年にはCanon D30が30万円台で発売されます。デジタル一眼レフが手の届く価格になるのも近いんだな、と実感させてくれた機種は、2003年に発売されたEOS 10Dでした。発売時の実売価格で20万円を切っていたはずです。結局私が入手するのは2008年、中古のEOS 30D(名前がややこしい)でした。まあ、そういう時代のレンズ。ちょっと古いかな。
2は3の後継機種のようで、3が高価(定価18万円)だったために、低コストで作り直したようです。そのことはニッコール千夜一夜物語にも明記されています。なるほど。
さらに検索していくと、2のレンズは18mm以上ならフルサイズでも使える、という記事を見つけました。ふむふむ。ニッコール千夜一夜物語の記事の末尾にも「このレンズのイメージサークルは、現在のDXレンズより一回り大きくとられ設計されている」という記述があるので、あながち間違いではないかもしれません。Nikon 1 V1専用で2万円は高いけれど、Df用の広角レンズとしても使えるなら、お買い得ではないにしても、面白いかもしれません。「気になる、または欲しいカメラ、レンズ」という記事で書いた、「レンズ内超音波モーターを搭載した単焦点が欲しい」という箇所の、単焦点じゃないけれど、レンズ内超音波モーター搭載ではありますし、20-24mmなら使わないこともない焦点距離です。
価格について詳しく調べていくと、マップカメラで並品が18,100円、美品が19,900円でどちらも3ヶ月保証。カメラのナニワは18,000円から19,800円で保証なし。カメラのキタムラは2万円を超えています。ここで気になるのが、18万円の定価に対してずいぶん安い、という点です。ヨドバシのサイトを見ると、販売終了時でも8万円以上していたようで、それが2万円未満というのは、何か理由があるはずです。
Googleで検索してみると、AIの回答として以下のような説明がありました。
設計の経年化: 20年以上前の製品であり、最新のコーティング技術や設計に比べると、逆光耐性や周辺解像力で劣る場合がある。
DXフォーマット専用: フルサイズ(FXフォーマット)では使用できず、需要が限られる。
競合製品の増加: より広角で明るいAF-S DX Nikkor 10-24mm f/3.5-4.5G EDや、安価なサードパーティ製レンズの登場。
中古市場の供給過多: 長年販売されたため市場在庫が多く、価格が安定して下がっている。
なるほどわかりやすいですね。古くて性能が劣り、需要が少なく、同種の製品でよりよいものがあって、数も多いから安い、と。気になるのは性能面です。ズームレンズで性能が悪いものは使うに堪えないことがあるので、注意が必要です。いろいろなサンプル画像を見ると、超広角だけあって、周辺光量の低下はありますし、周辺部は流れるようです。ただまあ、Nikon 1で使うのがメインなので、そんなに大きな問題ではないだろう、という結論に達しました。
というわけで、マップカメラで美品を4月6日注文、8日着。大柄なレンズですが、そんなに重いレンズではありません。Nikon 1 V1に取り付けると、当たり前ですがAFが使えます。速いです。Nikon 1 V1とのバランスは悪いですが、グリップを付ければそんなに使いにくいわけではありません。
1,980円のライカスクリューマウント用のマウントアダプターからここまで来てしまった。
ずいぶんと長い文章になってしまったので、使用感はまた後日記事にしようと思います。



