フィルムカメラの使い途

2021年8月12日にNikomat FTNを整備に出したので、どうやって使おうか考えてみようと思います。

フィルムカメラを使わなくなって、もう15年ほど経ちます。
フィルムで撮っていたのは2001年5月から2005年末くらいまで。最初はネガカラーで2003年3月からリバーサルに切り替えました。ネガカラーの頃はフジカラーCDで、リバーサルの頃はフィルムスキャナでデジタル化していました。

買っておいたネガカラーフィルムが期限切れになりそうだった2019年に、デジタルカメラとマクロレンズを使ってデジタル化を試してみたことがあります(1回目2回目)。フィルムカメラで撮った写真を現像して、それをさらにデジタルカメラで撮影してLightoroomで現像、という二度手間のようなやり方があまりに面倒で、そこまでして「フィルムで撮影したい」という情熱が私にはありません。とはいえ、今回この記事を書くにあたり、フルサイズのデジタル一眼を入手したこともあり、リバーサルフィルムのデジタル化を試してみました。下の写真がそれです。

EOS 5D MarkII + Micro-NIKKOR-P·C Auto 55mm F3.5 + ES-1(ニコン スライドコピーアダプタ)

2003年3月29日、大和郡山で撮った写真です。カメラはPENTAX MX、レンズはSMC PENTAX-M 35mm F2.8、フィルムはFUJICHROME TREBI 100C。

ライブビューで10倍に拡大してピントを合わせてアンダー目に撮影し、Lightroom CCで明るさ等を編集、Photoshopで目立つゴミを除去しています。色調整の手間が省ける分、ネガカラーよりも簡単でした。

ネガカラーはDPEショップで即日現像+CDへのデータ書き込みもしてもらえますし、フィルム自体の価格も安いので手頃ではあります。ただ、DPEショップのデジタル化は解像度も低く、色味も満足できないことが多いです。随分トリミングされてしまうようですし。詳細はこちらの記事をご覧ください。

リバーサルはフィルムも高いし、現像に時間がかかるけれど、綺麗。ライトボックス上でルーペで拡大して見ると、ディスプレイ上で見るのとは違うよさがあります。デジタル化する場合も、前述のように色調整の手間がない分、簡単です。

モノクロームは、ほとんど使ったことはないものの、面白そうだな、と感じています。形状や陰影など、カラー写真とは違った被写体の選び方が必要になるところが、デジタルとアナログの切り替えにもなって、上手に使い分けできるのではないか。デジカメで撮ったものをモノクロームに変換することは簡単ですが、それでは面白くない。モノクロームのフィルムを詰めて撮ることで、見え方が違ってくる、見るものが変化するんじゃないか、という期待。

あと、実用的な意味で、デジタル化する場合に色のことを気にする必要がないので、シンプルなのも魅力的です。

とはいっても、モノクロネガは現像に時間がかかるようです。昔リバーサルで撮っていたときは中3日を待っていましたが、すぐに確認できるデジタルに慣れた今、即日、少なくとも翌日には確認したい。

ILFORD XP2 スーパー 400

カラーネガと同じプロセスで現像できるモノクロフィルムであるILFORD XP2 スーパー 400の存在を知りました。そういえば以前、コダックのBW400CNを何度か使ったことがあります。モノクロームも面白いな、と思ったのか、そうでもなかったのかすら思い出せませんが、4度ほど使っているところを見ると、わりと面白いと思っていたのかもしれません。

コダックはもう生産していないようですが、 ILFORD XP2 スーパー 400はまだ買えます。36EXで1120円(ヨドバシ)でした。

ただずっとISO100のフィルムを使っていたので、ISO400というと高感度すぎる気もします。晴天下だとF8またはF11で1/1000になる計算ですが、シャッター速度が1/1000までしかない機械式の古いカメラの最高速度を使うのって、調整してもらうとはいえ、大丈夫かな、と思ってしまいます。また、絞りを開けられないのもちょっと困る。まあ、とはいえ何事も試してみないとわかりません。手元にはCanon FTb-Nもあるので、試してみようかな。