「モノクロで撮る」にまつわる、いろいろ

モノクロで撮る理由

前回の記事にも書いたとおりですが、この文章を書く理由なので、もう一度書いておきます。

デジタルはカラー、フィルムはモノクロとすることで、写真を撮るときの「見方」が変わって、写真を撮る楽しみが広がり、撮れる写真に変化が生まれるのではないか、という期待。それが、モノクロで撮ろうと考えている理由です。

以前にモノクロで撮った写真

前回の記事で、以前コダックのBW400CNを何度か使ったことがある、と書いたものの、どんな写真を撮ったかほとんど覚えていませんでした。そこで撮影リストを見返し、ネガを引っ張り出してきました。2004年12月から2005年6月までの半年で、オリンパス・ペンシリーズとコンタックスAriaで4本撮影していました。また通常のモノクロフィルムも使っていて、こちらは2003年11月から2004年4月までの間にFUJI NEOPAN ACROSを3本、KODAK TRI-X(400TX)を1本撮影していました。

そのときに撮影した写真の中から、ピックアップして紹介します。モノクロフィルムはフジカラーCD(おそらく)で、BW400CNはEOS 5D MarkII + Micro-NIKKOR-P·C Auto 55mm F3.5 + ES-1(ニコン スライドコピーアダプタ)でデジタル化。トーンの違いは、デジタル化する方法の違いです。フジカラーCDは硬調で、デジタル一眼で撮影したものは軟調になっています。

梅田 2003/11/16 EOS 650 + EF 50mm F1.8II FUJI NEOPAN ACROS
2004/04/29 吉野 PENTAX MX + SMC PENTAX-M 35mm F2.8 FUJI NEOPAN ACROS
あべの筋 2005/6/21 CONTAX Aria + Planar T* 50mm F1.7 KODAK BW400CN
西宮のレストラン 2004/12/04 OLYMPUS PEN F + F.ZUIKO AUTO-S 38mm F1.8 KODAK BW400CN

特にモノクロだからといって、カラーと違う写真を撮っている印象はありませんね。当時、どういう経緯でモノクロで撮ることになったのか覚えていません。カラーで撮るのに飽きてきたのかもしれません。

モノクロで撮るときにかかるコスト

あと、デジタルはカメラさえ買えば、撮ることに追加の費用は発生しません。それに対してフィルムの場合はフィルム代と現像代が発生します。

まずカラーネガと同じプロセスで現像できる「ILFORD XP2 スーパー 400」の現像にかかる費用と期間について調べてみました。近所の写真屋さんにも聞きましたが、結果的にはカメラのキタムラが安くて早い。現像+ データCD作成が即日(3時間程度)できるそうです。価格も現像+データCD作成で1,342円と手頃です。ネットであれば、もっと安いところもありますが、私にとっては早いことが重要です。
フィルム自体が1,120円(ヨドバシのポイント還元を考慮し実質1,008円)で、前述の通り現像とデータCD作成が1,342円なので、合計2,350円。ひとコマあたり65.3円(36EX)。ひとコマたりとも無駄にできない。

フィルムの撮り方、デジタルの撮り方

フィルムで撮っていたときのコマ数を確認すると、1回で36EXを2本というのが最大でした。そんなに撮らない場合は36EXを2回に分けて、ということもありました。具体的には、2001年5月から2005年11月の55ヶ月間に、撮影回数174で、撮影コマ5,965、月平均3.2回で198.5コマ、1回平均34.3コマです。

それがデジタルになって、格段にたくさん撮っている気がします。1回150コマは珍しいことではありません。Lightroomに取り込んだ写真を数えてみると、2018年1月から2021年8月までの44ヶ月間に、336回、16,514コマ撮影しています。月平均7.6回で375.3コマ、1回平均49.1コマです。

フィルム時代は「(古い)町並みを撮る」というテーマがあったので、回数が少なめです。撮影コマ数は基本が36EXなので、それに近い数字になりますね。36EXを2回で撮ったり、36EXを2本撮ったり、という感じです。最近は近所の公園にでも出かける機会があればカメラも持って行くので、回数が多くて、1回あたりの回数にばらつきがあります。多いときは200を超えることもあれば、少ないと数コマ。

プリントについて

以前にネガカラーで撮っていたときも、ほとんどプリントをしたことがありません。ウェブ上で公開するのが目的ですから、現像+フジカラーCDでした。

でも、というか、だからこそ、というか、モノクロはプリントすることを前提にしても面白いのかな、と思います。

ニコマートが帰ってくるのが待ち遠しい。