一眼レフとミラーレス、フルサイズとマイクロフォーサーズについて

E-M10 MarkII + M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8

マイクロフォーサーズ(OM-D)とフルサイズ一眼レフ(EOS)を併用するようになったので、その使い分けについて、ちょっと書いてみようと思います。

まず、画質についてはフォーマットの問題ではなく、撮像素子の性能かもしれませんが、EOS 5D MarkIIの方が明らかにノイズレスです。逆に言えばEOS 5D MarkIIと比較してしまうと、マイクロフォーサーズのカメラで撮った写真は明確にノイジーです。まあ、それくらいの明確なる差がないとしたら、EOS 5D MarkIIのように重くて大きなカメラを使う意味がなくなってしまいます。

EOSは画質がいいとはいえ、大きくて重いのがネックです。TAMRONの35mm F1.4など重量級のレンズと合わせると、1.7kgほどになります。E-M1にバッテリーグリップを付けて12-40mm F2.8を合わせたとしても、それと比較すれば「小さくて軽く、コンパクト」と言ってもオーバーでない。
でも、やっぱり画質は重要です。撮るなら画質がいい方がいいよね、と思って、最近はEOSばかり使っています。75-300mm(135換算150-600mm)があるので、運動会はそれを付けたE-M1を使ったのと、撮影がメインじゃないときなどはE-M10 MarkIIに単焦点レンズを付けたものを携行したりしますが「写真撮るぞ」というときは、EOSを持ち出してしまいます。

EOS 5D MarkII + EF 85mm F1.8 USM

あとEOS 5D MarkIIはファインダーの見え方が気持ちいい。EVFに慣れていたので使い始めた頃は「そういえば露出はファインダーに反映されないんだったな」とか「水準器がないのは不便だな」と戸惑いました。しかし、露出の傾向が分かってくると、だいたい補正すべき度合いが分かるので苦労はしませんし、水準器なんて昔はなかったわけで、なければないで何とかなります。それよりも、光学ファインダーの素通し感に魅力を感じるようになってきています。最近のミラーレスはEVFが高画素化し、遅延も少なくなっているようですが、私が使っているマイクロフォーサーズ機のEVFだと「映像っぽさ」を感じます。使い出すとすぐに慣れるんですけど、どちらが気持ちいいか、と問われたら「光学ファインダー」と言ってしまいます。

光学ファインダーに気持ちよさを感じるのは、私が写真を撮り始めたときに使っていたのが一眼レフ(ペンタックスMXやOM-1、New FM2など)だったからかもしれません。今のEVFしか知らないとしたら、一眼レフのファインダーは情報量が少なすぎ、不便すぎて「ありえない」と考えても不思議はありません。

私が使っているのはマイクロフォーサーズのミラーレスと、フルサイズの一眼レフです。逆にフォーサーズの一眼レフ、フルサイズのミラーレスについて考えてみようと思います。
前者には特に興味を持てない、というのが率直な意見です。後者は、いろいろな新機種が発売され、面白そうだな、と思いますが、まだまだ見守る段階だと考えています。EOS R6など、アダプターを使えばEFマウントレンズも使えますし、ボディ内の手ブレ補正や、AF性能が強力そうで情報をチェックはしていますが、どれだけ高性能・高機能とはいえ、カメラに30万円はありえない。
EOS 5D MarkIIは中古で43,800円でしたし、E-M1は中古で54,800円でしたが下取り等を駆使して8,000円くらいの支払いだったと記憶しています。新品で買ったE-M10 MarkIIも標準ズームレンズ付きで44,799円です。今までで買ったカメラで一番高いのは、最初のデジカメであるオリンパスC-2020Zoomの79,800円でした。

まあ、最新機種を追いかけず、安いカメラとそこそこのレンズで楽しみたいと思っているので、今最新のフルサイズミラーレスが、中古で5万円くらいで買えるようになったら、興味の対象に入ってくるかな、という感じです。

APS-Cについては、NEX-6を使っていた経緯からすると、古いレンズを使うにはほどよさそう、という気はしています。古いレンズをフルサイズで使うと、隅の画質が気になるタイプなので。
普通に使うには中途半端じゃないか、という気がしています。富士フイルムのカメラは何度か購入を検討したことがあります。マイクロフォーサーズを買う前は、X-T1がお手頃価格で、レンズの評判もよかったので検討しましたが、単焦点レンズが基本的に高めだったのでパスした記憶があります。マイクロフォーサーズは安い単焦点レンズが多いので、買いやすい。
あと、細かい話だと、フィルムで撮っていた経緯があるので、焦点距離の換算が面倒。マイクロフォーサーズは倍だから、計算が楽。APS-Cで18mmと言われると「うーん、1.5倍だから、27mmか、もうちょっと広い方が便利かな」とワンクッション必要になります。

コンパクトで望遠に強いマイクロフォーサーズと、画質のフルサイズEOS、というので、当分は行くつもりです。どちらかだけ、というのは無理がある。高画質で撮りたいシーンもあるし、フルサイズで600mmなんて手が届かないし、買ったとしても絶対ブレる。相互補完。