ES-2でフィルムのデジタル化

何度か試してみたフィルムのデジタル化。近くの写真屋さんにフィルム現像とスキャン(CD化)をお願いするようになって、約2279×1535px、350万画素程度のデータが得られるようになり、トリミングも丁寧で、ゴミ取りもいい感じだったので、わざわざ自分でデジタル化する必要もないな、と思っていたら、好事魔多し、写真屋さんのスキャナが壊れてデジタル化できない、とのこと。

美山に行った帰り、7月30日にそのことを知り、できないのならば致し方ない、とフィルム現像だけをお願いしました。何とか自分でデジタル化してみよう、と。

前回はDigitaLIZA+を使いました。フィルム送りは簡単でいいのだけれど、フィルムの平面性に不満が残りました。調べてみると、やはり「フィルムデジタイズアダプター ES-2」が気になります。しかしまあいいお値段だし、すでに持っている「スライドコピーアダプター ES-1」を何とか有効活用できないものだろうか、と考えたところ、ES-2用の「ストリップフィルムアダプター FH-4」を単品で買えることを知りました。ES-1のパーツを外せば、何とか使えるんじゃないか。FH-4を購入して試してみたところ、スライドを固定する板バネを外せばFH-4は通るものの固定できない。カメラに対してフィルムを並行にする手間はかかりますが、まあ使えます。

ES-1 + FH-4を使い、カメラはE-M5 MarkII、レンズはMMF-3を取り付けたZUIKO DIGITAL 35mm F3.5 Macro。ハイレゾショットで撮影します。DigitaLIZA+のライト部を光源にしました。ものは試しと、撮ってみたのが下の写真です。画像サイズは揃えてあります。明るさは補正の違い。とてもいい感じです。

自家デジタル化
写真屋さんのCD

気を良くして、現像から上がってきた美山の写真をデジタル化したところ、四隅が明るい画像が多い。とくに神社の境内など、暗いところで撮った写真が顕著です。上の画像もそういう目で見ると、特に右上の明るさが気になります。

ES-1 + FH-4というイレギュラーな組み合わせなので、アダプター間の隙間で光が反射して、明るくなっているのではないか、という疑いを持ちました。そこでES-2を購入して試してみました。さすが「フィルムデジタイズアダプター」というだけあって、ホルダーにセットしたフィルムの撮影が快適にできます。とはいえ、四隅が明るいことに対して、変化はない。反射の問題ではないようです。

次に疑ったのが、レンズ補正データ。周辺減光を自動で補正して明るくなっているんじゃないか。内蔵レンズ補正データを自動適用する仕様なので、Nikon DfMicro-NIKKOR-P·C Auto 55mm F3.5 + M2接写リングでレンズ補正なしで現像。しかし若干の差はあれど、四隅は明るいまま。

いろいろと考えて、大きな勘違いをしていたことに気付きました。四隅が明るい=ネガフィルム上では、四隅が暗い。すなわち撮影時に暗く写っているから、階調を反転すると明るくなっているわけです。要するに四隅の光量が足りていない。

レンズの周辺減光じゃないか、というのが、現時点での結論です。Lightroom上の「周辺光量補正」という調整項目を使って気にならないようにしました。

美山の写真(知井八幡神社本殿)

勘違いから購入したES-2が快適で、怪我の功名という感じです。問題はカメラでE-M5 MarkII + ZUIKO DIGITAL 35mm F3.5 Macro + MMF-3の組み合わせで撮影するのが最も解像度が高いのですが、Nikon Dfで撮影した方が綺麗な気もしました。そんなに高解像度が必要というわけでもないので。

ただ、マニュアルフォーカスで撮影するのがとても面倒です。といって、フィルムのデジタル化のためにレンズを買うのもなあ。

まあ、ああでもないこうでもない、といいながら、試行錯誤するのが楽しい。