W-NIKKOR・C 3.5cm F2.5とファインダー

検討した結果、Leica IIIf用の35mmレンズはW-NIKKOR・C 3.5cm F2.5にしました。

綺麗になるように拭き拭きしました

2024年11月20日、カメラのナニワのネットショップで注文。23日着。
価格は52,000円。送料650円とポイント683で51,967円。うーん、ちょっと高かったですね。できれば4万円くらいで何とかしたかった。

50mmはキヤノンにして撮影結果もよかったので、最初はキヤノンの35mm F3.2F2.8(初代)を探していました。だいたい4万円台で買えるみたいです。でも「これ」というものが見つからず、ちょっと高いけど、レンズ清掃済みで綺麗そうなW-NIKKOR・C 3.5cm F2.5にしました。入手した今から考えると、50mmと違うメーカーにした方が楽しみは広がった気がします。

このレンズについては「ニッコール千夜一夜物語」に詳しい解説がありますが、発売時期が1952年7月。72年前。ちなみに母と同じ。母ももう72か、まあ私も44になったんだし、月日が流れるのは早い、と違う方向に思考が流れてしまいますが、まあ古いレンズです。

カメラのナニワのネットショップによると付属品と保証は空欄で、商品状態の項目に「2024.5.清掃済 前玉小傷 外装小スレ」と明記されています。「清掃済み」というのが魅力的。掲載されている写真を見ても綺麗な気がしますが、ヘリコイドや絞りはどうなのか気に掛かります。最寄りの店舗に取り寄せて確認しようかとも考えましたが、取り寄せて買わないのも悪いし、まずは電話して確認しました。どちらも問題はなく、付属品についても、実はリアキャップは付属しているそうです。フロントキャップはないようで、これがまた34.5mmという珍しいフィルター径なので入手困難かと思ったら、純正品の中古でもそんなに高くない。というわけで購入。

さきほどリンクを掲載した「ニッコール千夜一夜物語」に掲載されている同名のSマウントとはデザインが全く違います。ライカスクリューマウントの方がクラシックで、バルナックライカにも似合うんじゃないかと思います。

小さいですが、ずっしりと重い。キッチンスケールで量ると128g。真鍮製なのかな。無限遠ロックもかっちりしていて、ヘリコイドもスムーズ。絞りリングのクリックも明確です。

側面はこんな感じ

ちなみに電話でもそんな話はなかったのですが、フィルターが付属していました。東芝のSL-C。口径が特殊なので助かります。

月刊カメラ誌1956年9月号掲載の価格表によると、27,600円。先に入手したキヤノンの50mm F1.8は26,000円。ほぼ同じ。当時の物価は喫茶店のコーヒーが50円、散髪代100円、東京新聞朝刊7円、大学卒国家公務員の初任給(基本給のみ)が8,700円とあります。今の価格と比較すると、コーヒーは10〜15倍くらいでしょうか。東京新聞朝刊は20倍、初任給は25倍、散髪代は店にもよりますが、私が切ってもらっているところだと38倍です。初任給の25倍を基準にすると、このレンズは690,000円。CANON LENS 50mm F1.8は650,000円です。高っ。現行品のライカ ズミクロンM f2/35mm ASPH. シルバーが税込み583,000円なので、それより高い。ちなみにズノー50mm F1.1は当時95,000円なので、今でいうと2,375,000円。凄っ。それが今では5万円で買えるのは、ある意味では幸せなのか、と散財する自分を正当化する私。

話は前後しますが、ファインダーはすでに入手済みです。SBLOO。ライツ製の35mm外付けファインダー。

2024年11月16日注文、17日着。チャンプカメラのサイトで発見しました。28,000円。高いといえば高いけど、マップカメラだと4万円弱、フリマサイトやオークションでも3万円台前半。2万円台のものは何かの不具合がある印象なので、程度がよければ安めかな。メールで聞いてみたら、薄クモリ、埃混入あり、とのことで、注文。珍しく振り込み。28,000 + 送料1,100円 = 29,100円。

商品が届いていろいろと清掃していく中で、ファインダー前面の汚れをマイクロファイバーで拭いたら、細かいキズだらけになってしまってショック。ブロアーでちゃんとゴミを吹き飛ばしてから拭くべきだった、と思っても後の祭り。せっかく程度のいいものを安く入手できたのに、好事魔多し。

それから数日後、愛用しているセーム革を紛失していることに気づき、家中探しても見つからず、ヨドバシで新しいものを購入。早速いろいろと使ってみる中で、ついでに拭いたら綺麗になって、傷じゃなかったのか、とホッとしました。ヤフーオークションで革のケースも入手し持ち歩きも安心です。

レンズとファインダーをLeica IIIfに取り付けると、「ついにここまで来てしまったか」という後ろめたさを感じてしまうほどに恰好いい。

Leica IIIf + W-NIKKOR・C 3.5cm F2.5 with 35mm view-finder

カメラは撮ってこそ。早速撮影に行きたい。