LOMO LC-Aで日常を撮ることと、写真のテーマと目的について

2023年12月7日から23日まで、LOMO LC-A(以下ロモ)にモノクロフィルムを通して、パチパチ撮影。写真を撮りに行くのではなく、でかけるついでにロモをポケットに入れて。

私はカメラを日常的に持ち歩かないのですが、通勤やおでかけの途中で写真を撮りたくなることはあります。そんなときロモで撮るのも面白いかな、という気がして。単にロモを使いたかっただけ、とも言えます。

フィルムはILFORD XP2 SUPER 400。ロモは1/500までシャッターが切れるらしいので、晴天屋外でもいけるはず。ちょっと暗いところだとISO100は厳しいので、ちょうどよかったです。

近くの公園とか、ちょっと寄ったスターバックコーヒー、フィルムを現像に出したちょっと離れた駅など、テーマも目的のない写真を撮ってみました。

「テーマも目的もない」といって、いつも撮っている私の写真にはそれらがあるのか、と考えてみました。自分が撮っている写真について、とくにテーマも、目的もなく、と思っていました。伏見に行ったときの記事で「中途半端なコンセプトなどいったん捨てて、何でもかんでも、そのとき気になったものを、躊躇なくすべて撮れ」という森山大道の言葉を引用しました。そのときには気づいていなかったことに、今回気づきました。コンセプトはなくしたとしても、テーマや目的は「どこかに写真を撮りに行く」という行動を起こしている時点で、明確ではないにしても、確実にある。

たとえば伏見に行ったときのことを考えると、まず伏見に行こうと決めています。私は伏見に何度も行っていますから、そこがどんな街で、どんな写真が撮れるかは、だいたいわかります。川沿いの道、商店街、酒蔵。また、旅行などで未知の街に行くときにもどんな街か、全く知らずに行くことはありません。重要伝統的建造物群保存地区だとか、昔からの町並みが残っているとか、そういうところを目的地にしています。それがテーマであり目的です。

一方、今回の私の撮影には本当にテーマも目的もない。「いいな」と感じた画角を撮るだけ。そこに定まった視点というか、コンセプトがあればいいのだろうけど、私にはそういうものがないので、あまり面白くはないですね。ただまあ、ロモの独特の描写に助けられて、また、被写体が個人的に思い入れのある場所だったりするので、救われている部分があります。

違う見方をすると、毎日カメラを持ち歩いて、テーマも目的もなく、ひたすら写真を撮れば、定まった視点とか、コンセプトみたいなものが獲得できるのだろうか、とも考えます。もしくは、とくに面白くもない、同じような写真ばかり撮るだけなのか。

こういうことは、あまり深く考えるのはよくないですね。撮りに行きたいときに、撮りに行きたいところに、使いたいカメラを持っていくのみです。テーマとか目的とかコンセプトは、それに付随するものであって、それらを追求するとややこしいことになりがちです。

近くの公園 逆光には弱い
マンション建設のためのクレーン
スターバックコーヒー
ショッピングモール
枚方T-SITE
交差点