苔玉屋を訪ねて壬生へ

2023年3月21日、春分の日に壬生寺あたりに行ってきました。写真はほとんど撮れなかったのだけれど、すごい一日だったので記事にします。感動が伝わればいいのだけれど。

購入直後の苔玉

事の始まりは、昨年の4月末に信楽で妻が苔玉を買ったこと。苔玉の真ん中にモミジが植えられたものと、エゾマツが植えられたもの、そしてそれらを入れる鉢と、その下に敷く皿も合わせて入手しました。インテリアとしても、とてもおしゃれ。
夏頃に、残念ながらエゾマツは枯れてしまったのですが、モミジは元気で、秋には綺麗に紅葉しました。冬には葉が落ちたものの、春が近づくと、若葉が出てきました。

そんなとき、妻が気になっていたのが、苔の状態です。最初青々としていたものが、今となっては茶色っぽく、明らかに元気がない。復活が難しいのなら、張替えてもらえないのか、と。購入したお店は陶器屋さんなので、そういうサービスはなく、いろいろと検索する中で見つけたのが、壬生寺南門あたりにある苔玉屋さんです。

今の苔玉

Web上の情報によると、苔玉の販売をされていて、張替えもできるらしいのですが、サイトがないばかりか電話番号もない。今現在、営業されているのかも不明。不明確な点が多すぎて行く決心がつかなかったようです。

それが20日の夜に、明日って何も用事ないん? と訊くと、実はあの苔玉屋さんに…、でもやってるかも分からないんやけど、という話になったので、ぜひ行こう、と。まあ、営業してなかったら壬生寺でも見て、ご飯でも食べて帰ろうよ、と。

大切にしているものの調子が良くなくて、何とかしたい気持ちはよく分かります。カメラやレンズのオーバーホールと似ています。現状が全然駄目じゃないけど、より良くなる方法があれば採用したい気持ち。まあ、カメラなどは情報が潤沢ですし、電話して聞けばいいし、ずっと簡単です。

あまり早く行っても開いてないんじゃないか、ということで10時出発。意外と時間がかかり、11時頃着。コインパーキングに停めて、苔玉屋を目指します。途中、壬生寺に寄ると桜も咲いていました。1/4000まで切れるシャッターはいいな。

F1.4 1/2500

ちなみに、カメラはNikon Dfで、レンズはオートフォーカスの50mm F1.4。開放は滲みますが、それがいい。

南門から出て、左を向くとストリートビューで見覚えのある町家があり、店主らしき人が店先で作業されています。お、営業してる!ということで妻が持参した苔玉を取り出して話を聞きます。苔の張替えはできるんですか。

簡単に言うと、きちんとメンテナンスしているようだし、新しく緑の苔が出てきているので、このまま様子を見るのがいいのではないか、ということのようでした。張替えはできるけど、もったいない、と。

苔玉屋さんの店先
桜の鉢植え

あとは日々のお世話の方法を教えてもらい、桜の鉢植えも買って帰りました。
あらゆる質問に即座に答えられる知識の豊富さと、その根源にある苔玉に対する愛情を感じました。

子どもたちがお腹が減ったというので、ちょっと早いけど昼ごはんにしよう、と四条通に出て店を探します。
河原町から烏丸あたりとは違い、観光客はほとんどいません。Web検索すると、洋食屋さんが近くに2軒ありました。一番近い店は定休日、2軒目は営業していたので、メニューを確認すると、カレーもあるし入ることにしました。

息子が偏食というか、食事に対して冒険しないタイプで、カレーがあれば満足のようです。娘は何でも食べてみたいタイプなので、どこでも行けるのですが。

そこが大当たり。久しぶりのホームラン。全てがおいしい。

妻と私はノンアルコールのスパークリングワイン、子どもたちはワイン用の品種を使った赤ぶどうジュース。

前菜、サラダ、メインのプレート(基本はハンバーグ、エビフライ、カニクリームコロッケ)、コーヒーまたは紅茶。プラス料金でメインは変更できて、妻と娘はハンバーグ、ビーフシチューのグラタン、カキフライのプレートに。カレーもとてもおいしい。奇を衒わず、定番ど真ん中でおいしい。こんなにおいしいんだからデザートも追加したら期待を越えておいしくて、大満足のランチ。

今回購入した桜の鉢植えの剪定に夏頃に行く予定なので、その時に是非また行きたい。

我々が入ったあと、すぐ満席になったので、予約した方が確実でしょうね。今度は夜がいいな。

すごい一日でした。