古いレンズとフルサイズのこと

EOS 5D MarkII
EOS 5D MarkII
EOS 5D MarkII

メインとしてマイクロフォーサーズを使うようになって、強力な手ブレ補正や、システム全体のコンパクトさなど、だいたいは満足しているのですが、気になるのが古いレンズのことです。

ニコンF、オリンパスOM、キヤノンFD、ペンタックスタクマーなど、古いレンズがいろいろあります。
APS-Cであれば、画角が表記の1.5倍なので何とか近しい気はします。20mmが30mm、50mmが75mmというと、まあ違うけど、そんなもんかな、という感じです。それがマイクロフォーサーズだと2倍になります。20mmが40mm、50mmが100mmとなると、それはもう全然違う、という感じになってしまいます。
ただ最近、APS-Cで古いレンズ用として使っていたNEX-6の調子が悪い。電源を入れるたびにエラーメッセージが表示され、再起動を促されるというのは、ちょっと。といって、今更APS-Cサイズのカメラを買い足すのはどうなのか、と考えてしまいます。

要するにフルサイズが気になる。いつかはそこに行かざるをえないであろう気はしていたのですが、ついに「中古のフルサイズ」が本格的に気がかりになってきました。

フルサイズと聞いて、私が一番に思い浮かべるのは、ソニーのα7シリーズです。オールドレンズといえばα7といってもいい。中古の数も多いのも魅力的。ボディ内手ブレ補正を搭載したα7IIであれば、7万円台で手に入ります。初代α7なら5万円台からあります。まあまあ安い。
ただ、欲しいと強く思わないのは、α7というカメラ自体に魅力を感じないからだと思います。店頭で実際に触ってみると、デザインを含めて、あまり私の好みではない。実用的だからといって、好みでないカメラを買いたくない。

今のところ、古いレンズで最も多いのはニコンFマウントです。半数以上がAuto NikkorのAi改造されていないものなので、ニコンのフルサイズを買うとすれば、Dfになります。中古でも10万円くらいするので、古いレンズを使うためだけに買うのには少し高すぎます。

あとはキヤノンEFマウントは一眼レフとしてはフランジバックが短くて、口径が大きいので、マウント・アダプタは豊富です。EOSのフルサイズといえば、5Dシリーズと6Dシリーズ。初代5Dは中古だと随分と安いですが、あまりに古すぎる気がします。買うなら6Dか5D MarkIIIあたりがいいのかな、という印象はあります。前者は5~6万円、後者は10万円前後。

いろいろと考えた結果、決め手に欠けるので、フルサイズのことは棚上げすることにしました。

ところがふと、時間があったので、天王寺で降りて、まずビックカメラに行ってみました。もちろん、カメラを見るため。α7IIの新品が13万円弱でした。5D MarkIVは高すぎる。
ついでにカメラのナニワにも寄ってみると、EOS 5D MarkIIが4台、EOS 6Dが1台、EOS 6D MarkIIが1台置いてありました。何だこのタイムリーなラインナップは。比較してみよ、ということか。
まずはEOS 5D MarkIIで綺麗そうなものを出してもらいました。43,800円。そこそこお安い。最近はミラーレスばかり使っているからか、でかくて重い。グリップが分厚い。レンズを付けてもらってファインダーを覗くと、とても大きくて明るい。こんなだっけ。次にEOS 6Dを出してもらってにぎってみると、少しコンパクトで軽いけれど、操作性というかボタンの位置がちょっと違う感じがしたのと、チープな感じがしました。価格は6万円強。機能的にはEOS 5D MarkIIよりずいぶんと新しいんだけど、うーん。6D MarkIIは12万円くらいしたので、出してもらうこともなくパス。
EOS 5D MarkIIは41,800円、43,800円、47,800円の3ランクあり、基本的には並品。念のため47,800円のものも出してもらいましたが、元箱付きなだけで、ボディ自体の程度は43,800円のものの方がいいように感じました。

少し考えて、EFマウントのレンズも50mm F1.8 STMがあるし、古いけどフルサイズには変わりないし、ということで、手頃な43,800円のEOS 5D MarkIIを買うことにしました。一緒にK&F ConceptのニコンF-キヤノンEFマウント変換アダプタも購入。

2週間の保証というか、初期不良対応期間があるので、早速試し撮りしてみたところ、手ブレが目立つ。天気が悪くて、室内でばかり撮っている(ISOオートで撮影すると1/50程度のシャッター速度になる)せいか、撮影した画像をチェックすると「どこにピントが来てるんだ、これ」という疑問を持つほどに甘い。しかし、屋外で早めのシャッター速度で切れているときや、三脚に固定してケーブルレリーズで撮影すると、意図したポイントに合焦していますから、原因は手ブレのようです。

マウント・アダプタ試してみたところ、レンズ後端に突起があるものは装着自体できないようです。具体的にはNIKKOR-UD Auto 20mm F3.5とNIKKOR-N·C Auto 24mm F2.8です。それ以外は使えました。

手持ちのEFレンズは実質的に50mm F1.8 STMだけ。良く言えば50mmでF1.8という奥ゆかしさ、標準レンズのみという潔さ、ということになるかも知れませんが、まあちょっと寂しい気もします。

まあ、もう少し天気のいい日に、じっくりと使ってみたいところです。さすがフルサイズ、とか言いたい。