奈良町と写真展のこと

2024年4月14日、PHOTO GARDENのワークショップでプリント、額装した写真が展示されているのを見に、家族で行ってきました。その日はPHOTO GARDENのオープンが13時からなので、早めの昼ごはんを奈良町で食べて、その後写真展を見て帰ろう、というプラン。

奈良町を知ったのはいつの頃だったか、記録によると最初に訪れたのは2001年6月。2005年までに計8回写真を撮りに行っているので、お気に入りの町並みです。ちなみに同じ期間に富田林寺内町も8回、今井町は5回です。

今となってはお洒落なお店の多い奈良町ですが、20年前はお洒落になりかけ、という感じだったと思います。しかしまあ、今も昔も基本的には住宅街で、そんなに混雑もしていないし、何より「ならまち格子の家」がいい。室内と中庭の雰囲気がよくて、フォトジェニックだし、こんな家に住みたいな、と必ず思います。

カメラは4月の最初にフィルムを通したNikon F。レンズは35mm F2と105mm F2.5。フィルムはILFORD XP2 SUPER 400。屋外はISO100の方が撮りやすいけれど、ならまち格子の家の屋内を撮るつもりなので、ISO400は必要です。露出計はセコニックのオートリーダーL-188。デジタルは安定のRX100。

今まで、RX100はポケットに入れて、必要なときに取り出すスタイルでしたが、露出計もポケットに入れる都合上、ハンドリングが大変なので、マップカメラで松葉仕様のネックストラップを買いました。たすき掛けにして背中の方に回しておくと、メインカメラの邪魔にならないし、必要な時にすっと撮影できて便利。

昼ごはんについて、PHOTO GARDEN前にあるLobo Rusty Cafeのホットドッグを提案したところ、息子から「カレーがいい」というリクエストがあったので、調べて「菩薩咖喱」というお店に行くことにしました。3月10日にランチをどこにしようかとうろうろしていた折に発見し、興味を持っていたので、渡りに船です。

駐車場は旧大乗院庭園の近く。PHOTO GARDENに近いので、帰りが楽。駐車場近くのポップコーン屋さんに寄ろうと思っていたら、三重でのイベントに出店中でならまちのお店はお休み。残念ですが、また次の機会に。

菩薩咖喱

早速、菩薩咖喱に向かいます。少し早めですが、並ぶのは嫌なので。行ってみると、空きがあるようで、少し待っただけで入れました。横並びのカウンター席。履き物を脱いで上がり、畳敷というのがよい。

菩薩咖喱の店内

ダルバートはカレーか、という点はいささか疑問ではありますが、おいしいことは確か。子どもたちは想像していたカレーとは違ったようですが、「これはこれであり」と思ったのか、ちゃんと食べていました。食べ物に関しては、何事も経験ですからね。

看板 105mm

食後、PHOTO GARDENのオープンまでにまだ少し時間があるので、ならまち格子の家に向かいます。家族みんなで行くのは初めてです。

ここの魅力は何かと考えるに、建物自体の端正さはもちろんですが、光の感じがいいんだと思います。朝行っても、昼から行っても、フォトジェニックです。

レンズは105mmに付け替えました。だいたいは28mm以上、50mm以内の焦点距離が好きだし、街並みを撮るにはそれくらいが使いやすいのだけれど、今回はISO400のフィルムを通したことと、奈良町はここ最近続けて訪れているので、新たな視点があれば楽しいかな、という気持ちがあって105mmも持ち出すことにしました。

ならまち格子の家 みせの間から通りを見る たぶん105mm

Canonの85mm、Pentaxの135mmとの比較でいうと、私の場合は焦点距離が長いほど苦手なので、105mmはわりと苦手、という感じです。これ1本で撮影するのは難しい。とはいえ、望遠レンズの魅力はちゃんとあります。「見つめる」感じが出るというか。

RX100の望遠端が100mmなのも気に入っている点のひとつです。RX100 IIIに買い換えようかと検討したこともありますが、70mmまでというのは少し物足りない気がします。

デジタルでも、みせの間
店の間の花
中庭
下駄

ひとしきり写真を撮り、そろそろPHOTO GARDENもオープンするので移動。ならまち格子の家でひとり一枚ずつ絵葉書をもらって、妻がもらったのが菊岡漢方薬局のある辻の絵だったので、そこを通って。

望遠っぽいかな
光がよい

写真展は「フィルム部」なのでモノクロ限定というわけでもなく、カラーもあります。プリント方法も手焼きあり、インクジェットあり。私の写真は家族が写っているので、ちょっと見せられないのですが、タイトルは数日考えた結果「Moment of Happiness」としました。なぜその写真を撮ったのか、とか、その写真を撮ったときの気持ちなど、ぐるぐる考えて。子どもたちがこちらを向いて笑っている写真と、並木道の中を歩く妻と子どもたちを後から撮った写真です。前者は結婚記念日にみんなででかけたとき、後者は母の古希を祝う会に向かうときに撮ったものです。日本語だとちょっと恥ずかしいので、英語にしました。

5月の終わりにも、またプリントの機会を得たので少なくとも2枚は完成させたいと思っています。今までプリントはそんなにしなかったのですが、最終的にカタチにするのもいいな、と思います。きちんと調整すればインクジェットでも出力できるので、いろいろと試してみます。

PHOTO GARDEN