王子公園とハーバーランド

2024年9月7日、OM-1とE-M5 MarkIIを携えて、王子公園とハーバーランドに行ってきました。神戸は元町あたりに2023年1月に行って以来、わりと久しぶりです。

妻は朝から夕方まで姫路で用事があり、最初はみんなで行こうかな、と考えていました。でも早朝から夕方まで姫路にいるのはしんどいだろうと考え直して、子どもたちと留守番しよう、という結論に一度は達していたのですが、OM-1を使いたい気持ちが高まり、神戸あたりで待ち合わせて晩御飯でも食べよう、という計画に方向転換しました。妻にとっては思い出のハーバーランドの煉瓦倉庫がいい、ということになって、そこのパスタ屋さんを予約。

煉瓦倉庫については、結婚してから妻に聞いてその存在を知りました。今調べてみると1898年に建設された赤煉瓦造りの倉庫を再利用し、1992年にオープンしたレストラン施設、とあります。1992年といえば、高校時代に何度かポートタワーにのぼった折には、すでにあったんですね。ちなみに横浜赤レンガ倉庫が2002年くらいので、こちらの方が古い。規模は横浜のほうが圧倒的に大きいです。横浜もまた行きたいな。

晩御飯を食べに行くだけというのももったいない気がしたので、兵庫県立美術館、小磯良平記念美術館を提案するものの却下され、妻が提案した王子公園に落ち着きました。動物園とちょっとした遊園地があって、子どもたちはそちらの方がいいみたいです。私としては旧ハンター住宅は一度行きたいと思っていたので、みんな満足できる目的地です。

王子動物園のゲート

2002年から20005年にかけて、北野へ異人館を撮りに5回ほど訪れました。異人館の歴史を調べたときに旧ハンター住宅を知りました。もともと北野にあった建物を王子公園内に移築したもので、他と比べても規模が大きい。一度は行きたいと思いながら、結局行けずじまいだったのが、予期せず20年後に行くことになって嬉しい限りです。

子どもの頃、動物園といえば王子動物園に行っていたみたいです。みたいです、というのは覚えてはいないけれど、アルバムを見て知っているから。大阪府の中南部に住んでいるんだから、天王寺動物園に行く方が近いと思うのですが、なぜ王子動物園に行っていたのか。正月にでも父親に聞いてみようと思います。まあ、私もどちらか選ぶなら、王子動物園。

OM-1 + 35mm F2.8

昼食後に出発し、14時頃到着。私だけ昼食をとっていなかったので、キッチンカーで昼食と子どもたちはおやつ。

ほどよいテーブルがあったので、OM-1を撮っていたら黒っぽいゴミが手につきました。何かと仔細に見たら、ストラップの滑り止め部分が劣化してボロボロになって、それが剥落してきているのです。20年くらい使わずにいたので、致し方のないところはあります。ポロシャツの襟部分は黒いものが付着していますが、カメラは汚れていないようでひと安心。その場で取り外して処分し、E-M5 MarkIIに付けていたアンカーリンクスとストラップに替えました。E-M5 MarkIIはストラップなしで、撮影するときだけバッグから取り出す、ということで何とか運用するしかありません。まあ、不便ではありますが、不可能ではないし、実際何とかなりました。

ちなみにレンズはOM-1には35mm F2.8と28mm F3.5、E-M5 MarkIIには17mm F1.8です。

遊園地

一応フラミンゴは見て、あとは遊園地。子どもたちに1000円ずつ乗り物券を渡して、私はちょっと旧ハンター住宅へ。内部公開していて、写真を撮ってもいいらしく、ありがたいことです。

旧ハンター住宅

もともと北野にあった、と書きましたが、場所的には北野通りから北に上がるハンター坂のハンターの由来でもあります。

窓のデザインがよい

海側に旧居留地というのがあって、山側に異人館通りというのがあるのは何故なのか、と大学生の私は気になって調べました。自分の過去の文章から引用します。

江戸末期(1858年)の日米友好通商条約締結に伴って1867年に神戸港が開港されると、港付近(現在の市役所あたり)に外国人居留地が設けられ、外国人技師たちの手によって西洋商館が建てられ始めます。そして1873年には区画整理も終わるのですが、10年も経つと外国人たちは経済的に安定するようになり、見晴らしも環境もいい山の手に住居を移すようになります。そしてその移住先が北野町というわけです。
現在残っている異人館は、そのほとんどが明治後期から大正時代にかけて、外国人建築家によって建てられた木造建築です。当時は100棟以上あった異人館も戦火や老朽化、都市計画などによって姿を消し、現在(2002年)では20数棟が残るだけとなっています。

元はベランダだったところにガラスを入れたそうです

神戸の居留地は手狭で、また海側は湿度が高くて住むのには適していなかったため、というのもあるみたいです。そういえば、横浜も江戸末期に開港した場所ですから、煉瓦造りの建物など、共通点が多いのかもしれません。

居心地のよさそうな部屋

室内を撮るときは、屋外が飛ばないように露出を設定するようにしています。ネガフィルムなので、リバーサルみたいな厳密さは必要ありませんが、まあ目安として。リバーサルなら段階露出で3枚くらい撮るでしょうが、ネガは気楽です。

観覧車が見えます

今回のフィルムはILFORD XP2 SUPER 400。使用期限はACROS IIの方が早いのだけれど、貼り革を交換して問題はないとは思っていますが、念のためにすぐ現像して結果を確認したいので、ネガカラーと同じプロセスで現像できるこのフィルムにしました。

モノクロでも同じ画角で

何度も書いたと思いますが、ILFORD XP2 SUPER 400はものすごくラティテュードが広いので、撮影がとても楽です。というか、最初の5コマほど、ISO(当時はASAですが)設定ダイヤルで間違えて100に設定してしまっていました。でも結果を見ると問題なし。冒頭の王子動物園のゲートの写真がそれです。

グリーンの外観がおしゃれ

しっかり写真を撮って、遊園地で子どもたちと合流。私は休憩して、子どもたちはもう少し遊んでから、待ち合わせの煉瓦倉庫に向けて移動します。15分くらいのものです。

煉瓦倉庫横に提携駐車場があり、ちょうど停められてラッキーでした。モザイクのお店をぶらぶらしていたら、妻から神戸駅に着いたという連絡があり、急いでお店に向かいます。

観覧車は絶対に撮ってしまう

パスタ屋さんはいい感じでした。めっちゃ美味しいというのではないけれど、満足できますし、出てくるのが早い。そんなに高くもないし、また行きたい。

日没までもうすぐです

夕食後はポートタワーの写真をとりつつ、再びモザイクの方に行きます。ジブリのお店やカルビーのお店で買い物をして、また帰りに夜景を撮影。陽が落ちて、イルミネーションがとても綺麗。

今度はポートタワーにも行きたい

E-M5 MarkIIは郡上八幡旅行に夜景撮影用に持っていく予定なので、ハーバーランドの夜景で使い勝手をチェックしておこう、という算段です。結果から言うと、12-40mmのズームの方がいいかも知れません。開放近くの性能がそんなに高くない。ズームは開放から不満はないので。

「今日はメリケンパークが見える向きに座っている人がたくさんいるな、みんな夜景が見たいのかな。しかし、いつもより多い気がするな」と不思議に思っていたのですが、帰り際になって理由が判りました。花火です。10分くらいのものですが、予期せず見られてラッキー。

花火
煉瓦倉庫

ちなみに夜景を撮影した写真は、LightroomのAIによるノイズ除去を適用しています。古い中古のデスクトップPCやSurface Laptopだと実用的な時間では処理できず、後者に至ってはプレビューを表示するだけで、席を立って別のことをしてしまうほど遅く不満でした。M2 Proを搭載したMacBook Proにかかれば、あっという間です。安く買えてよかった。