メンテナンスが終わったのに、すぐには撮影に持ち出せず。2025年10月28日にFOMAPAN 200を通して撮影開始。24EXなので、規定では48コマ、実際には50コマは撮れると思います。
ISO100として撮影し、ILFORD DD-Xの1:9希釈20℃で8分、というモノクロ写真に詳しいネット上の知人のおすすめに従い、まずは露出計の感度をISO100にセット。さて、どうなるか。
まずは室内で、ピント確認のため、最短距離0.6m付近と1m、1.2mで撮影。三脚に固定しメジャーで測ります。このあたりは厳密に。その後、屋外や室内など、いろいろと試し撮り。
11月3日まで、合計4日かけて撮り終え、早速現像してみました。ムラもほとんどなく、粒子も細かくていい感じです。また、ルーペで見ると細部まできちんと描写されていて、レンズ性能の高さを感じます。
試し撮りの写真を紹介しながら、PEN Sの使い心地について書きたいと思います。
テストなので、露出とピントの記録をつけました。
A6サイズの露出書き込み用紙を作り、ぴったりサイズのクリップボードに挟んで運用していた時期もありましたが、かさばるので毎回バッグから出し入れすることになり、いつの間にか使わなくなりました。いろいろ考えて、ロディアNo.10に書き込むようにしたら、ポケットに入れても気にならないサイズでメモ単体で立ったまま書けるし、こちらの方が便利でした。小さくて面白そうというだけで買ってほとんど使っていなかったそれを何年かかけて使い切ったので、今回新しいものをおろしました。ボールペンはゼブラの伸縮式のもの。
OLYMPUS PEN Sはハーフサイズのレンズ一体型カメラとして、理想に近いのではないかと思っています。はっきりと覚えていませんが、そう考えて買ったのだと思います。
実はEE-3も所有しています。順番で言うと、まずヤフオクでPEN EEを入手しました。理由は忘れました。ハーフが欲しかったのかな。届いてみたら、残念ながら壊れていました。返品と返金はスムーズに行われたので実害はありませんが、一度手に入りかけたEEが喪われていまいました。一度手にしただけでEEのサイズ感と質感にやられてしまったのです。代わりにEE-3を入手しました。
私が手に入れた個体の問題かもしれませんが、質感はEEの方が上でした。EEの方がボディがかっしりしていて、操作感にもしっかり感がありました。EE-3単独で使っていたら、そんなに問題ではないと思いますし、写真はちゃんと撮れるのだけれど、ちょっと裏蓋あたりにガタつきがあり、シャッターの感触もちょっとヤワな印象を受けました。
その後、PEN Sを入手しました。EEと裏蓋の構造が同じ、というところにも魅力を感じた可能性もありますね。
当時はリバーサルフィルムで撮っていたので、シャッター速度2段階で絞りで露出を自動調整するEE方式よりも、マニュアルで調整できる方が便利でした。EE-3も感度設定ダイヤルで簡易的な露出補正はできましたが、当時の私は露出補正が苦手でした。補正するより直接決めた方が早くないか、と。
またEEシリーズはピント固定なのに対し、PEN Sは目測ながらピント調節ができます。私はそんなに寄って撮ることはないのだけれど、ピント固定式とピント調節式では多用する無限遠での描写に違いがでます。無限遠固定すると被写界深度的に近距離が明らかにボケるので。
OLYMPUS PENの開発に至る経緯については、設計者である米谷氏が自ら語っておられる記事があるのでご参照ください。
OLYMPUS PEN Sは1960年の発売と、意外と古い。65年も前です。オートフォーカスはまだありません(世界初のオートフォーカス搭載カメラは1977年のコニカC35AF)。当時のコンパクトカメラのピント調整機構はレンジファインダーが基本で、PEN Sのようなピント目測は廉価なカメラでは、そう珍しいことではなかったと思います。
ハーフサイズはフィルムサイズが35mmの半分しかないため、画質の面では不利です。これは計算上の話だけではなくて、リバーサルで撮影していた頃の実感として。とはいえ、だからハーフでは撮らない、というほどの差ではありません。ちゃんと写ります。
PEN Sで魅力的なのは、やはりそのサイズ。小さいので持ち歩きに便利。とはいえ、ハンドストラップを付けて運用するにはちょっと重いかな。
私は昔からネックストラップが好きなので、ピークデザインのアンカーリンクスを取り付けて使っています。ケースはOLYMPUS TRIP 35を買ったときについてきた少しクッション性のある布製のもの。インナーケース不要でそのままバッグに入れられるのがとても便利。レンズの突出が少ないので、すっとバッグに収まります。
露出計内蔵ではないため、別体の露出計を使うか、経験で決定します。晴天屋外でISO100ならF11、1/125。F8、1/250でもいいのですが、このカメラのシャッター速度の最高速が1/250なので、余裕を見て。ISO100でこれですから、ISO400のフィルムは明るい室内や夕方など、暗いシーンで使う前提でないと使いにくい。できれば晴天屋外ならISO50のフィルムの方がいいかもしれません。
実際に使ってみると、懐かしさは全くなく、新鮮に感じました。
撮影に際して露出は事前にセットし、撮影距離も決めてからファインダーで構図を決めてシャッターを切るのがスムーズかつミスがないと思います。そして撮影後はすぐフィルムを巻き上げておく。巻き上げ、露出、ピントを確実に。
シャッターはストロークが長め。じわっと力を加えると、プンッとレンズシャッターが作動します。整備してもらったからか、その感触がいい。
ファインダーはブライトフレームがあり、しっかりしています。チャイカ2やLeicaIIIfなどはフレームなしで、まあ使えるんだけれど、ブライトフレームがあると嬉しい。
コンパクトで機能はシンプルだけれど、存在感のあるカメラだと思います。36EXのモノクロフィルム(ISO50)を通して、毎日持ち歩くのも楽しそうです。





