奈良町(ならまち)
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こんにちの奈良町の町並みは江戸時代末期から明治時代の面影を残していますが、その歴史はさらに古く、奈良時代にまで遡ることができます。


現在、「奈良町」と呼ばれている場所は、奈良時代には元興寺の境内でした。そしてその元興寺は、平城遷都に際して飛鳥から飛鳥寺(法興寺)が平城京の東部「外京」と呼ばれていてた部分に移築されたのが始まりといいますから、もう1400年以上の歴史を有することになります。

移築当時は大伽藍を誇り、学問寺としても栄えたのですが、もともとが6世紀末に蘇我馬子によって建立された寺であり蘇我氏の氏寺的な存在であったために、平安時代に入ると、藤原氏を中心としていた平安朝から経済的な援助は受けられず衰退していきます。しかしその後、13世紀半ばには浄土教を中心としながらも地蔵信仰、聖徳太子信仰、弘法大師信仰などが入り混じった庶民信仰の寺院として確立します。


門前町として確立するのは11−12世紀頃で、そこに住んでいたのは寺社関連の人々でしたが、戦国時代になると有力武士がいなかったこともあり、武家勢力が入り込んできます。その結果、寺社の勢力は衰退し、自治が発展します。そして奈良晒や墨などの産業が発展し、茶の湯などの文化が栄え、現在の奈良町につながることになります。

Photo 1
元興寺
Photo 2
元興寺極楽坊
Photo 3
町並み
Photo 4
町並み
Dates: 2001/06/09
2001/12/08
2002/05/05
Cameras: Pentax MX
Nikon New FM2
Lenses: SMC Penatx-M 28mm F2.8
SMC Penatx-M 50mm F1.4
Ai Nikkor 28mm F2.8S
Ai Nikkor 105mm F2.5S

奈良町へのアクセス