大和周辺には縄文時代から人間が生活していたようですが、飛鳥の黄金期ともいえる飛鳥時代は6世紀の終わりから、平城京に都が移される710年までの約100年をさします。
この時代で有名なのは、なんと言っても聖徳太子(飛鳥で生誕:LINK)と推古天皇、蘇我氏、そして蘇我氏を倒した中大兄皇子と中臣(藤原)鎌足でしょう。
飛鳥時代を政治体制の面からひとくちに言うと、豪族支配から天皇中心の律令政治への変遷期ということができます。蘇我氏と物部氏との抗争が前者の勝利でひと段落し、聖徳太子の仏教的な政策のもと、天皇を中心とした政治体制が敷かれることになります。途中、蘇我氏が実権を握りますが、それも中大兄皇子と中臣鎌足によって倒され、再び天皇中心となります。
文化的には仏教をはじめとした中国文化を大きく受容しているようです。朝鮮半島や中国からの渡来人が仏教美術や寺院建築、製鉄、灌漑など最新の技術を持ち込みはじめたのが古墳時代で、そこから一歩進み、飛鳥様式という独自のものを作りだしもしました。
また、面白いところでは水を使った時計や石造物が多く、亀型石造物や酒船石といった由来が分からないものもたくさんあります。何に使ったのか分からないものって、私は好きです。当時はたぶん意味があったのに、その意味の部分が現在では忘れ去られている。想像力を刺激されます。
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