ふた月ほど第5世代iPodを使ってみたところ、いくつか不満が出てきました。

「手持ちのCDをすべて持ち歩く」という目的は達成されましたし、それが便利なことは確かですが、「iPod購入」(LINK)にも書いた通り、現時点で大容量のプレイヤーを選ぶことはポータビリティを捨てることと同義になってしまいます。サイズや重さなどは以前使っていた携帯MDプレイヤーと大差ありません。もちろん、一度に持ち歩ける曲の数は雲泥の差ですが、相対的に論じたところで意味がない。欲しいのは絶対的な小ささと軽さです。

また、第5世代iPodはユーザーに気を使わせすぎます。鏡面仕上げステンレスとポリカーボネイト製のボディは傷がつきやすく、その内部には衝撃に弱いHDDがあるので、外装の保護やバッグの中での納まり具合(何かが当たって衝撃が加わらないか、揺れないようにちゃんと安定して入っているか)にまで気を回す必要があります。単に私が神経質すぎるんだろうと思いますが、iPodのためだけに性格まで直せませんから、何かいい方法はないものかと考えたわけです。


要するに私が必要としているのは、高いポータビリティと気楽に扱える強度と外装を備えたディジタル・オーディオプレイヤーです。

高いポータビリティを求める=フラッシュメモリ型のものを選ぶことになって、容量は我慢するしかないわけですから、あまり容量は欲張らずに安価なものにするつもりでした。最大でも4GBくらいなので「帯に短し襷に長し」です。それに、安いものだと使う上で気を使わずに済むという面もありますしね。


タイトルからも明らかなように、いろいろと考えた結果iPodシャッフルを購入しました。数あるフラッシュメモリ型ディジタル・オーディオプレイヤーの中で、最も機能的に乏しいとも言えるiPodシャッフルを選んだ理由は、その潔さに惚れたわけではなく、気楽だからです。

まずiTunesで使えるのが気楽です。iTunesは若干重いですが、操作性はいいですし、iPod 5Gを使い続ける以上捨てることはできません。だから、新たに他のソフトで曲を管理するのは面倒臭すぎます。それに全てAACでエンコードしていますから、それに非対応のプレイヤーは駄目でした。

そして、外装が樹脂製で衝撃に弱いHDDやLCDもありませんから、バッグやポケットに無造作に放り込んでおけます。


やはり最後まで気になったのは、シャッフルか曲順かのふたつしかない再生方法でした。リストから好きなアルバムや曲を選んで聴くことができないのは、何かとストレスになるんじゃないか、ということです。

そこで自分の再生方法を考察してみると、基本的にアルバム単位でシャッフルはしません。そして頻繁に聴くアルバムは限られています。ごく厳しく選べば10枚前後でしょう。であるならば、そのアルバムを入れておけばそう困ることはありません。また順番を考えれば、聴き飽きしにくいプレイリストにすることも可能ですし、もし聴きたくなくなったとしても、どんどんスキップしていればいい。入れ替えも簡単です。

こういう考察を経て、iPodシャッフルの512MBモデルを購入しました。今のところ、アルバム10枚分、130曲、約8時間半の音楽が入っています。

2006年8月6日