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8.フィルム・カメラへの想い、断ち難し10.デジカメに対する不満


前回、CONTAX G2が欲しいと書きましたが、また悩んでいます。というのは、G2は事実上オート・フォーカス(以下AF)専用で、レンズ・マウント(レンズを固定する部分)が独自形式という、ちょっと変わったレンジ・ファインダーなのです。

この2点から起こることが予想される問題は、純正レンズしか使えないのと、シャッターを押すたびにフォーカスを合わせるというわずらわしさが挙がると思います。前者は、純正以外が使えたら面白そうだな、というくらいの問題ですが、後者は大きな問題になるかも知れません。もちろん、フォーカス精度という面ではAFの方がMFより上ですが、オートの問題は融通が効かないという点にあります。

シャッターを今、私が押したいと思っているのに、AF機構が邪魔をするわけです。そのわずらわしさというのは、デジカメを使っていても感じます。ちょっと暗いとAF機構が合焦できず、シャッターを押せないということがあったりします。完全に切り替えられるのならば、それがベストだと思うのですが、G2の切り替えは不完全で、本当にMF操作しようとすると、フォーカス・ロック・ボタンを押しながらフォーカス・ダイヤルを回し、そしてシャッターを押す、ということをする必要があって、大変面倒なのです。やはり、20万円くらい出すわけだから満足度はできるだけ高い方がいい、と思うので、いろいろと調べてみると、魅力的なカメラが2台見つかりました。


まずは前回の最後の方でちょっと挙げたHEXAR RFです

魅力は、マウントがライカのMマウントと互換性があるので、いろいろとレンズで遊べるのと、完全MFであるという点です。気に入らないのは、レンズの値段とデザインです。G2と比較すると、ちょっとスタイリッシュさに欠けます。

2台目はフルパノラマ写真を撮れるTX-1です。「フルパノラマ」とは、よくあるフィルムの上下を切って実現するパノラマではなくて、露光する部分を横方向に広げて撮るパノラマのことです。普通の35mmフィルムは24×36mmなのですが、フルパノラマは24×65mmになります。レンズも安いですし、質感も高く、G2にどことなく似ているものの、スタイリッシュだと思います。問題はフルパノラマで撮ったフィルムは、普通に現像できないので指定する必要があるのと、レンズが若干暗いこと、そしてシャッタースピードの上限が1/1000秒であるという点です。また、ボディのみで720gというのは重すぎるのではないかと思います。G2、HEXAR RFは560gです。フルパノラマは魅力的ですが、使い勝手と性能という点で、TX-1は候補から除外すべきかな、という気がします。


こうして比較すると、価格とデザインという点を除くとHEXAR RFが残りますが、ボディ+28mmレンズで税込み25万円以上というのは、高価にすぎるという気がします。G2は税込み19万円弱になるようですから、その差は6万円。この6万円をどう見るかが悩みの種なわけです。6万円あれば、レンズがもう1本買えるしな。デザインはG2の方がいいし、レンズは安いし。しかし、MFというのも魅力的です。むぅ。


2001年3月6日